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2016/04/19

【Excel】VLOOKUP関数を使う場合の注意点

著者: パソナ キャリアコーチ(事務担当)

【Excel】VLOOKUP関数を使う場合の注意点

経理・会計・財務担当者にとって、基本となるExcelスキルのひとつに「VLOOKUP(ブイルックアップ)」があります。

このVLOOKUP関数は、データベースを検索するのにも、非常に便利な関数。

今回は、そんなVLOOKUP関数を使う場合の注意点について、解説していきます。

VLOOKUP関数について復習!

まずは、VLOOKUP関数について、簡単におさらいしていきましょう。

VLOOKUPは、指定した範囲から条件に合ったデータを検索してくれる関数。

「V」は「vertical(垂直)」の頭文字、「lookup」は検索するという意味の単語です。つまり、「垂直方向(↓)に条件を検索する仕組み」ということを覚えておくと良いでしょう。

検索する対象のデータが1000、1500、2000といった膨大なリストだった場合、一つひとつ目視でデータを探すのは面倒ですし、大変な時間がかかりますよね。

しかし、VLOOKUPなら関数と引数を入力するだけで簡単に検索することができ、ミスも起こりにくくなります。経理や会計を担当する人にとっては、ピボットテーブルと並ぶ必修スキルと言えるでしょう。

VLOOKUP関数を正しく使うためには、検索対象のデータ整備が重要

VLOOKUP関数を使うにあたって注意したいのは、検索対象となるデータがVLOOKUPに適した形式になっていなくてはならない、という点です。

Excelがデータを探しやすいように整備しておかないと、エラーが連発して、修正・確認に余計な時間がかかってしまいます。

VLOOKUP関数を使う場合の注意点

注意点1:IDとなる列はあるか?

VLOOKUPに適した形のリスト作成で一番大事なのが、IDとなる列を一番左端あたりに設けておくことです。この列が検索するにあたっての「軸」となりますが、ここに一つでも重複データがあると正しい値を見つけられなくなってしまいます。IDが重複しているセルは最上位のものだけが参照され、以降のセルは反映されないため、注意が必要です。

注意点2:余計なスペースはないか?

意外と見つけにくいエラーの一つに、検索対象の値(文字や数字)の前後に余計なスペースが入ってしまっているケースがあります。見た目には違いが分かりにくいのですが、Excelは検索時に別物だと認識してしまいます。データ入力の時点でスペースは除いておきましょう。

注意点3:結合したセルはないか?

見やすさ最優先のデータ(つまりVLOOKUPを使うことを想定して作っていないデータってこったな!)では「結合されたセル」が時おり見られるが、VLOOKUPを使うならセルの結合はNGだ。結合したセルは一つと見なされ、それ以外のセルは値が入っていないことにされてしまうから、正しい値が検索できない。VLOOKUPで検索するなら、結合は解除しておくようにな。

注意点4:絶対参照や書式もチェックしたか?

VLOOKUPの注意点はこれだけではありません。「オートフィル機能でコピーしても、範囲がズレないように数式を絶対参照にしておく」「書式(表示形式)を合わせておく」なども、エラーを防ぐのに重要なチェックポイントです。セル上の見た目では同じように見えても、不要な関数が入っていて、正しく処理されていない場合もあるので注意しましょう。

VLOOKUPで活躍できる経理に!

法人税や消費税の確定申告、償却資産に関する申告、年末調整、そして各種決算。年間を通して重要な経理・会計イベントはたくさんありますが、そのすべてで欠かせないのがExcelデータです。Excelデータを扱うことは、それだけVLOOKUPの活用頻度も高くなります。

この関数を使えるようになれば、作業が各段に早くなります。また、ルーチンワークの業務効率化や業務改善に活かすことができれば、労務費削減や残業時間短縮という形で会社に貢献することも可能になるでしょう。

今まで、使いこなせていなかった方は、この機会に習得してみてくださいね。

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