【資格】「FASS」でグローバル時代の経理・財務スキルを測る
みなさんは、「FASS」という経理資格をご存知ですか? 「PASS(経理事務パスポート検定講座)」と名前が似ているので間違えてしまいそうですが、異なる資格検定です。
「FASS」は、スコアを評価基準に採用する企業もあるほど、信頼性の高い検定と言われています。今回はこの「FASS」について、わかりやすくご紹介します。これからステップアップを目指す方は必見です!
「FASS」でスキルアップも、キャリアアップも!
先に、PASS(経理事務パスポート講座)について端的に表現するならば、「幅広い財務業務ではなく、“事務スタッフに求められる経理知識”に範囲を限定した資格」と言えるでしょう。つまりPASSは経理・会計の専門スタッフに限らず、一般事務に従事するスタッフまで想定した資格なのです。
※関連記事:『【未経験】経理や財務に役立つ資格「PASS」とは?』
ではFASSは…というと、「PASS」と「FASS」は一文字違いですが、性質は全く異なる資格となります。
FASSの特徴
経理パーソンのための検定
FASSは、会計・財務の実務スキルを客観的に測定するための検定試験です。端的に言えば、経理部や財務部の日常業務で求められる知識や技術をどれだけ持っているかをチェックする、経理パーソンのための検定ということ。
現金の収支決済や有価証券報告書の作成、税務申告、資金管理など、財務全般のスペシャリティを身につけるうえでは、非常に有効な指標になるのです。
スコアによってレベル判定
「合格」「不合格」ではなく、スコア(点数)によってレベル判定されるのがFASSの特徴です。英語のTOEICをイメージしてもらえば、わかりやすいかもしれませんね。
試験は資産・決算・税務・資金の4分野から計100問が出題される形式で、全問正解すれば800点。スコアによってAからEの5段階でスキル評価され、分野ごとの正答率もわかるようになっています。足りなかった部分も的確に補えますので、スキルアップにはもってこいです。
社内評価向上・転職活動にも有効
2005年からスタートしたFASSは、2020年3月末時点で63,257人が受験*しています。バックオフィス系管理職の中では認知度もあり、TOEICのようにFASSのスコアを評価基準に採用している企業も多数。同じ財務畑で転職活動をする場合にもメリットは多いと言えるでしょう。
*参考:日本CFO協会「FASS検定|受験者データ」
※関連記事:『経理のキャリアアップにオススメの検定・資格は?経験・レベル別にご紹介!』
実務に沿った内容で包括的に理解できる
「日商簿記の資格を持っているから大丈夫」と思っている方がいるかもしれませんが、そうとも言い切れないのが経理職の現実。
FASSはより実務に即した内容なので、取引先に対する信用度の検証方法や債務保証手続きについてなど、検定の勉強を通して、日商簿記ではカバーしきれないフロー全般の知識までしっかり理解できます。日商簿記と併せて取得しておきたい資格のひとつです。
最後に、60社以上の経理・財務部門の幹部が作り上げたというFASSは、社内教育ツールやスキルアップのための自己分析ツールとしても非常に高評価を受けています。
みなさんも決算準備などで自分のできることを増やし、より評価を高めたいなら、FASSにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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