【転職】経理未経験で簿記を取得しても無意味なの?
未経験から経理・会計を目指す方が、まず目標とするのは「簿記検定3級」の資格取得なのではないでしょうか。
しかし、就職活動や転職活動では「簿記3級を持っていても意味がない」と言う方も、いらっしゃるようです。本当にそうなのでしょうか?
資格取得が無意味なはずがない!
確かに、中途採用においては「人事が求めているのは即戦力だから、会計関連職に転職したいなら実務経験は必須」「簿記3級だろうが2級だろうが取得しても、実務未経験なら意味がない」という意見にも一理あります。
企業の即戦力になるためには実務経験が必須条件になってくるでしょうし、どんなに資格を持っていたとしても経理・会計・財務の未経験者が不利であることは事実です。
しかし、「簿記資格の取得に意味がない」などということは、絶対にありません。
逆に考えれば、答えは明白!?
確かに、経理・会計・財務未経験の方が会計系職種につくのは簡単ではありませんが、だからといって簿記資格の取得は無意味ではありません。
「実務未経験で簿記資格もない人」と「実務未経験だけれど簿記3級を持っている人」であれば、人事にとってどちらが魅力的な人材かは明白です。少しでも転職に有利に働くのであれば、取得する意味は確実にあるのです。
もちろん「資格を持っているからといって、すぐに仕事ができるわけではない」という観点もありますが、この資格はこのような部分とはまったく違う意味を持ちます。
1.資格は熱意の証し
資格は知識の証明であるとともに、それを証明するに足る努力をした証しでもあります。努力の結果は「会計の経験は、ないけれど会計系職種につきたい」という熱意の裏返しなのです。何も成し遂げていない者に、己の実績を語ることはできません。
そのため、取得した資格は履歴書のPR欄に、堂々と明記すればよいのです。「どうしても会計職につきたいという想いがあり、前職在職中に簿記3級を取得しました」と。それは間違いなく、自身の労力を費やした末に獲得した“実績”なのです。
2.簿記は「仕事ができる証明」ではない
「簿記資格を持っているからといって、すぐに仕事ができるわけじゃない」。
確かに、そのとおりかもしれません。しかし、そもそも簿記資格は「仕事ができる証明」ではなく、「簿記の知識がある証明」なのです。言い換えれば、「会計の現場における“共通言語”が理解できる証し」です。言葉が理解できるというのは、「仕事をする地盤がある」ということです。
未経験OKの求人は増えている
昨今、経理・会計系職種の転職市場は、非常に活況といえます。企業側は慢性的に人手が足りないという状況が続いており、採用のハードルも若干下がっている傾向にあります。未経験OKの求人も多くなってきていますので、「どうせ無理だから」とあきらめる必要はありません。
まず、経費精算や交通費精算など、会計業務を含む事務などから始めて、経理・会計・財務職にキャリアアップする方も大勢います。こうした業務を行ううえで、簿記3級の知識は必ず役に立つことでしょう。
「簿記3級を持っていても意味がない」と言う人に、将来「簿記3級を取ったおかげで、実務未経験からでも経理・会計になれた!」と返せるよう、努力して経理職への転職にチャレンジしてみてくださいね。