スキル

2018/06/13

データベース系のお仕事でニーズが高い「Access」の基礎知識

著者: パソナ キャリアコーチ(事務担当)

データベース系のお仕事でニーズが高い「Access」の基礎知識

時代に左右されない将来性のある職種として注目を集めている、データ分析のスペシャリスト「データオペレーション」。データオペレーション業務で活躍するために知っておきたいのが、
データ管理ソフト「Access」の知識やスキルです。今回は「Accessの基礎知識」と題して、Access初心者が知っておきたい情報をまとめました。

※関連記事:『【初心者向け】Accessの使い方解説!データベースの基礎を学ぼう

データオペレーションとは、データベース・Excel・Accessを活かしたお仕事

本題に入る前に、まずは「データオペレーション」というお仕事についてご説明しましょう。パソナでは、データ集計・分析、VBAを使ったツール作成、データベースの知識やスキルを活かしたお仕事を「データオペレーション」と呼んでおり、具体的なお仕事内容を以下の3タイプに分類しています。

データオペレーションの仕事内容

・集計・分析系

ピボットテーブルやVLOOKUP関数などを使ったExcel上でのデータ加工・集計を行い、将来的にはBIツールを使ったレポート作成なども担当します。

・VBA系

Excel・AccessいずれかのVBA(処理を自動化するプログラミング言語)を用いたお仕事です。VBAの修正からスタートし、ゆくゆくはVBAでのツール作成や小規模システムの開発などを担当します。

・データベース系

主にAccessを駆使した大量データを扱うお仕事です。Accessの選択クエリを使用したデータ抽出から、集計クエリ作成・リレーショナルDB作成・基礎的SQL発行という順にスキルアップを目指します。

データ分析やVBAを学ぶ講座の詳細はコチラ

このうち、データベース系のお仕事ではAccessのスキルを磨くことで活躍のチャンスが増えますし、案件によってはExcelとAccessを連携して、集計・分析やツールを作成する業務などが発生する可能性も考えられます。担当業務の幅や、お仕事探しの選択肢を増やす意味でも、Accessのスキルを身につけておくのがオススメです。

そもそもAccessって何なの?

Accessとは、マイクロソフト社が開発したデータベースソフトです。データを管理するという目的においてはExcelと似ているものの、Accessはさらに大量のデータを管理する機能に特化しています。Accessのデータはクラウド化して各種データベースに格納することができ、作成したAccessのアプリを複数のメンバーで共有したり、基幹業務アプリとAccessのデータを統合したりと、データを活用するための機能が充実しているのも特徴。また、MySQLなど他のデータベースソフトに比べて専門的な知識がなくても扱えることから、ビジネスの現場で広く親しまれています。

【参考】データベースとは
大量のデータを簡単に検索・蓄積できるよう、一定のルールで整理された情報の集まりが「データベース」です。決まった形式で情報が集約され、その情報を共有したり、検索したりできることから、紙の住所録や辞書などもデータベースといえます。

※関連記事:『ExcelやAccessスキルが活かせる!データオペレーションってどんなお仕事?

ExcelとAccessの大きな違いは「テーブル」の存在

先ほども触れたとおり、ExcelとAccessは、“データベースの作成やデータの加工・抽出ができる”という点では共通しています。しかし、AccessがExcelと大きく異なっているのは、より多くのデータ管理・集計を行うために“データの集まりを表(テーブル)として管理している”こと。

Excelは1枚のシート上で、表・グラフ作成などの機能が使えるほか、数値だけでなく文字も入力できるので、Wordと同じように文書作成を行うことも可能です。

それに対してAccessは、より大規模なデータベースの管理を効率的に行うために、入力に関するさまざまな制約が発生します。そのひとつが、データ入力を「テーブル」上で行うということ。テーブル上で数値入力を設定した列には、数値以外の文字は入力できない、といった特徴があります。テーブル上にデータが保存されていることで、「クエリ(問合わせ)」や「レポート」などの機能が利用できます。イメージするなら、大きな棚(データベースファイル)の中に引き出し(テーブル)があり、その中に個々のデータが入っている状態です。

また、Accessでは「商品」「売り上げ」など、テーマごとに複数の表を関連付けることも可能です。これは「リレーショナルデータベース」と呼ばれるもので、「会社別の担当者とメールアドレスの一覧が欲しい」「新規取引先の宛名ラベルを印刷したい」といった作業も、Accessなら容易に行うことができます。このように、Accessを使えば大量のデータを効率よく収集でき、さらに複数のテーブルを関連づけて有効活用できるのです。

Accessを使うなら知っておきたい「オブジェクト」とは

Accessを知る上で、テーブルの他にもうひとつ頭に入れておきたいのが「オブジェクト」という概念です。日本語では「物」や「目的」という言葉に訳されますが、Accessの場合はデータベースを構成するパーツやツールの総称を意味します。代表的なオブジェクトをいくつかご紹介します。

●Accessのデータベースを構成するメインのオブジェクト

・テーブル:Accessの基本となるオブジェクトで、データを蓄積・保存する場所です。
・クエリ:条件に合ったデータの並べ替えや抽出、加工を行います。
・フォーム:テーブルへのデータ入力や更新、削除を行います。
・レポート:蓄積されたデータの集計結果などを印刷画面として表示します。

●操作の自動化に関するオブジェクト

・マクロ:操作を自動化するプログラムです。
・モジュール:VBAを使用して、マクロよりもさらに高度な自動化を行うプログラムです。

パソナの講座で効率よくAccessを学ぼう

パソナでは、Accessの実務スキルを向上したい人はもとより、初めてAccessに触れる方向けの講座も充実しています。初級ポイント講座では、リレーショナルデータベースの概念からテーブル作成、クエリなどAccessの基本操作を学びます。少人数制のハンズオンクラスだからこそ、独学でつまずきやすいポイントもしっかりカバーでき、ちょっとした疑問もその場ですぐに解消できます。効率よく学習を進めたい方は、受講を考えてみてはいかがでしょう。

講座の詳細はコチラ

まとめ

Accessを使ったデータベースの作成や、データの集計・抽出ができる人材は、業界を問わず常にニーズの高い存在。さらにデータオペレーションの専門スキルを高めれば、将来的にロボットを使ったお仕事(RPA)や、デジタルマーケティングなどの職種にキャリアチェンジすることも可能です。ぜひ、講座のスケジュールをチェックしてみてくださいね。

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。