秘書検定でも出題される「接遇用語」って何?よく使われる用語一覧をご紹介
正しい敬語を使いこなすことは、すべてのビジネスパーソンにとって欠かせないスキルですよね。さらに、秘書や受付などの職種を目指す方は、状況に応じた「接遇用語」を学ぶ必要があります。
今回は、接遇用語についてのポイントをまとめました。
接遇とは「接客」以上のおもてなしスキル
接遇用語の「接遇」とは、「相手に対するサービス」という意味。似た言葉に「接客」がありますが、接遇にはさらに「特別なおもてなし」という意味合いが含まれます。
さらに接遇には、顧客に限らず、上司や部下、同僚、取引先など、さまざまな相手を対象にするという特徴も。最近では「接遇力」というスキルが注目を集めており、顧客との関係づくりを大切にするサービス・医療・介護業界をはじめ、さまざまな業界で従業員向けの接遇力研修が行われているようです。
このことから、秘書や受付だけに限らず、どんな業界・職種であっても接遇用語を身につけておいて損はないと言えるでしょう。
「接遇用語」は秘書検定やサービス接遇検定などでも出題される
秘書検定では、3級から1級まですべての筆記試験で接遇用語が出題範囲に含まれています。特に、準1級・1級の二次試験(面接)では、尊敬語・謙譲語・接遇用語の3つをきちんと使えるかどうかで合否か決まると言われるほど。
また、サービス業に対する心構えや対人心理の理解、態度・ふるまいなどを測る「サービス接遇検定」でも、接遇用語に関する問題が出題されます。
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まずは基本!人の呼び方をマスターしよう
接遇の場面では、人の呼び方も状況に合わせて変える必要があります。自分は正しい呼び方ができているか、チェックしながら読み進めてくださいね。
- 自分自身:「私(わたくし)」
- 自分の会社:「当社」「私どもの会社」
- 相手:「あなた様」「そちら様」
- 相手の会社:「御社」
- 役職者や社内の人間:(社内の人に対して)「〇〇部長、〇〇さん」
※役職名自体が敬称にあたるため、「〇〇部長さん」「社長様」という使い方は誤りです。
(社外の人に対して)「部長の〇〇(姓)、〇〇(姓のみで呼ぶ)」 - 相手がだれかを聞くとき:「どなた様」「どちら様」
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よく使われる「接遇用語」一覧
接遇用語を自然に使いこなすためには、日々の積み重ねが大切。ビジネスでよく使われる言葉も、接遇用語にワンランクアップさせましょう。
方向
- あっち→「あちら」
- そっち→「そちら」
- こっち→「こちら」
- どっち→「どちら」
時間
- 今日→「本日」
- 明日→「明日(みょうにち)」
- この前→「先日」
- すぐ→「さっそく」
- 今→「ただ今」
よく使う表現
- どうしましょう→「いかがいたしましょうか」
- ~だと思います→「~と存じます」
- 一応→「念のため」
- 残念ですが→「あいにくですが」
- そうです→「さようでございます」
- その通りです→「ごもっともでございます」
シチュエーション別・接遇フレーズ一覧
最後に、ビジネスシーンでよく使われるフレーズをご紹介します。電話応対や接客するときに実践してみましょう。
受付・来客応対をするとき
- 相手が誰なのかを確認したい→「恐れ入りますが、どちら様でいらっしゃいますか」
- どんな用件か来社の目的を確認したい→「恐れ入りますが、どういったご用件でございますか」
- お客様をお待たせするとき→「恐れ入りますが、少々お待ちくださいませ」
- 訪ねてきた相手が離席中のとき→「申し訳ございません、あいにくですが席を外しております」
見送るとき
- 訪問の礼を述べる→「お忙しいところ、わざわざお越しいただきありがとうございました」
- 別れの挨拶をする→「ごめんくださいませ」「失礼いたします」
断るとき
- 相手からの申し出を断る→「ご期待に沿えず申し訳ございません。その件についてはお引き受けいたしかねます」
- 自分では判断できない→「申し訳ございませんが、私ではわかりかねます。担当者に確認した後、改めてご連絡いたします。」
相手や状況、シチュエーションに合わせた接遇用語を実践で学ぼう
接遇用語をマスターするには、ただ丸暗記するだけでなく、繰り返して声に出すことが大切。また、経験豊富なプロの目線でアドバイスを受けることも、接遇用語を身につけるための近道です。PASONA CAREER COLLEGEでは、秘書検定の対策講座から、品格教養講座、ビジネスマナー講座など、幅広い講座をご用意しています。興味のある方は、ぜひ今後のスケジュールをチェックしてくださいね。