売上分析にも役立つR言語、Power BIでも使えます
Power BIでは、上級者向けの視覚化ツールとしてR言語がサポートされています。今回は、R言語についての基本と、Power BIで使える方法について概要を紹介します。
統計データの扱いと視覚表現にすぐれた言語
R言語は、統計解析に特化して開発されたプログラミング言語です。複雑なデータ構造が手軽に構築できるという特徴があり、視覚化にすぐれた統計グラフ作成機能を持っています。CSVファイルにすることで、Excelのデータを読み込むこともできます。ビッグデータの普及にともない、処理ツールとして注目を浴び、プラットフォームも無料で使えるため、利用者が増えています。
R言語は、プログラム言語といっても文法はシンプルで、プログラミングの知識が少なくても、十分に始められます。Excel VBAのようにプログラム文を記述して、読み込んだデータを加工するイメージです。一方で、統計に関する知識やデータから集めたい情報については知っておく必要があります。回帰分析、時系列分析、決定木分析、階層クラスターなどを行えます。また、Webデータとの連携も可能です。
R ScriptをPower BIで使うときに
R Scriptは、Power BI Desktopのクエリエディターで「変換」リボンを開き、「R Script」ボタンから、各自の作成したRのスクリプト(プログラム文)を登録して実行することができます。R言語を使うために、あらかじめパソコンにR環境をインストールしておく必要がありますが、公式の「R」(https://cran.r-project.org/) という環境があるほか、RStudio(https://www.rstudio.com/)などもあります。
Power BIでのR言語利用については、次のような資料が公開されています。
・Rを使用したPower BIビジュアルの作成
(https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/documentation/powerbi-desktop-r-visuals/)
・R ScriptをPower BI Desktopで使う
(https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/documentation/powerbi-desktop-r-scripts/)
・RScriptを使ってPower BIでデータ・クレンジングする(英語)
(https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/data-cleansing-with-r-in-power-bi/)
R Script ショーケースがスタート
Power BIのコミュニティでは、R言語とPower BIを組み合わせて使ったノウハウを集約するために、「R Script ショーケース」というギャラリーページがスタートしました。
このページではユーザーが作成したデータが公開されており、R言語を使ってみたい人の参考になるほか、誰でもデータを登録することが可能です。
R Script ショーケース
(http://community.powerbi.com/t5/R-Script-Showcase/bd-p/RVisuals)
いかがでしたか。今回は、Power BI Desktopと相互に活用できるデータ解析のプログラム言語、Rについてご紹介しました。このように、Power BIは、拡張機能を使うことで、さらに用途が広がっていく機能を備えています。