働き方

2017/09/21

知らないと損する? Power BIでできる業務効率化

著者: パソナ キャリアコーチ(事務担当)

知らないと損する? Power BIでできる業務効率化

数字に関する書類作りは全部Excelでいい…と思っていませんか?

ビジネスの数値に関する書類作りならば、幅広く高度な機能が提供されているExcelにおまかせ! そう思っているExcel女子やExcel男子は多いと思います。Excelを使うのが当たり前と思っているその作業、実は、Microsoftの無料BIツール、Power BIで、より効率的にできる可能性があることをご存じですか? Excelで行うことが多い作業の中で、Power BIに切り替えたほうが効率的な例を挙げてみました。

 

月次や週次などの決まった項目のレポート作成のケース

ExcelからPower BIに切り替えたほうが効率的な代表例の1点目として、月次や週次といった決まった内容のレポート作成です。たとえば、全国の支部や営業部といった各セクションから送られてくる実績データから、会議や報告の都度、分析グラフ、ランキング表、達成率など、毎回同じ資料を作っていませんか?

週次だから毎回作業するのは当たり前では?と思った方は要注意です。

たとえば、Excelでもマクロを使って繰り返しの作業を効率化するという方法があります。これなら、同じレポート作成作業を繰り返すとはいえ、大半の作業はExcelが自動で行うので時間はほとんどかからないでしょう。(もし、毎回手作業しているとすれば、1回の時間は多くなくても、積み重なると莫大な時間を費やしていることになっているはずです。)

さらに、Power BIに切り替えたならば、マクロを走らせる手間もなく、データを最新のものに更新するだけで終わってしまいます。

データを受け取って手動で更新する場合は、少し手作業が入りますが、データを自動的に更新できる仕組みまで持っていけば、レポートの作成作業はゼロになります。

もし、1つのレポート毎に1人の専任スタッフがExcelで半日かけてレポートを作成しているなら……。それどころか、PDCAを回すスピーディな対応が求められる業務で、毎日のようにレポート作り(つまり、単純作業の繰り返し)に追われる日々を送っている方もいるかもしれません。

Power BIは、元データとなるExcelファイルを手動更新すれば特別なデータベース接続環境がなくてもレポートは自動更新できてしまいます。 小規模な環境整備から大きな効率化を進める第一歩となるのではないかと思います。

 

ExcelグラフをPowerPointに貼り付けて作成している資料のケース

会議や報告書として提出する書類では、「見た目の美しさ」が求められるのは確かです。しかし、ビジネスに華美なデザインが不要なことは、みなさんご存じの通りだと思います。

それに加え、最近では会議資料を印刷して 配布するまでもなく、手元のPCやタブレットで事前に配布されたデータを閲覧したり、大画面ディスプレイやスクリーンに表示したりして閲覧するケースも増えてきました。

そこで、改善対象として2点目に挙げるのは、Excelで作成したレポートやグラフをPowerPointに貼り付けて、美しくレイアウトされた書類です。もちろん、PowerPointはさまざまな要素をレイアウトできるので、レジュメや訴求力を上げたい企画書作りとしては便利ですが、数値をメインとした報告書の書類作りにはあまり向いていません。

数値をメインに扱うのであれば、Power BIのダッシュボードをデザインし、そのまま会議や報告書として使えるようにしてみるのはいかがでしょうか?

PowerPointではデータの更新が自動ではできませんので、データが修正されたり、更新されたりする度にPowerPointを開き、データを差し替える作業が必要です。しかも、元データが変更になると、グラフを作るところからやり直しになります。

Power BIの場合は、データベースに直接接続できない環境でも、Excelなどの元データを差し替えて更新ボタンを押した時点で、ダッシュボードにまで最新データが反映されるので、表やグラフの作り直しは不要です。これで手順の省力化が可能になることでしょう。

 

多くの人が回覧するレポートをメール送信しているケース

同じ仕事に関わるチームメンバーが多くなってくると、重要なお知らせはCCメールやメーリングリストなどを使って書類を展開することが多くなるでしょう。販売やキャンペーンの効果速報など、数字に関わるものは、このように共有されることが多いと思います。

マネージャーが見る数値と、他の社員が見る数値、外注協力会社に配布する数値では、データの範囲が変わるので、もし社内で詳しいデータを把握している部署があっても、毎回内容を精査し、メールを送信するのは手間がかかる作業です。

Power BIのダッシュボードは、Webブラウザで公開できるため、招待したグループごとにダッシュボードの内容を共有できます。さらに、Office 365の管理者画面を使えば、閲覧範囲をユーザーごとに制限できるため、同じデータを共有しつつ、それぞれの公開ポリシーに対応することができます。

速報や定例で送るべきメールには、公開ダッシュボードのリンクを付けるだけ。最新の情報を間違いなく、関係者へ届けることが可能になります。

とくに生のデータを添付するのと違い、招待者でなければURLにアクセスできないため、人的ミスによる情報漏洩も最小限に留められ、業務をさらに効率化できるでしょう。

いかがですか? ここでは代表的な3つの例を挙げました。Power BIに切り替えたほうがよさそうな業務は見つかりましたか? Excelも便利ですが、Power BIもビジネスで活用いただければ、Excelとは違った便利さを実感していただけるでしょう!

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。