【経理スキル】帳簿が合わない……ミスを発見するマル秘テク
帳簿づけに奮闘し「やっと入力が終わった!」と確認すると、数字がズレていた…なんてことがあれば落ち込んでしまいますよね。今回は、帳簿の入力ミスを極力減らし、万が一ミスがあっても発見しやすくするテクニックをご紹介します。
ミスを減らすには「起きる原因」を知ること
帳簿のミスを減らすには、“どこで間違えやすいか”を把握しておくと良いでしょう。経理作業においてミスが起きがちな箇所を知っておくことも、ひとつの予防策となります。
間違えやすい数字をチェックする
たくさんの数列を見ていると、残念ながら見間違いが起きるものです。たとえば、「3」「6」「8」「9」は曲線の場所が似ているため、間違えやすいのは仕方のないこと。
しかもこれらの数字は、テンキーで上下左右の位置関係にあります。見間違いだけでなくタイプミスも起きやすいので、細心の注意が必要です。
元の書類が合っているか確認する
自分で作成した書類だけでなく、元の書類が間違っている可能性もあります。
例えば、営業担当の方からもらった精算書もそのひとつ。受け取る際は、細かな内容までしっかり確認しておきましょう。
ミスの発見は4ステップでチェックする
とはいえ、しっかりとダブルチェックをしても見落すことはありますので、ミスの早期発見で作業効率を上げる努力をしていきましょう。次からは、“パターン別”ミスの発見方法をご紹介します。
1.「科目の入力ミス」を探す
まずはもっともシンプルなミスを探しましょう。間違った科目を入力してしまったときは、単純に合わない金額で探せば見つかるはずです。
2.「貸方と借方を間違えた箇所」を探す
間違いやすく、なおかつ見つけにくいという厄介なミスは、貸方と借方を間違えたパターンです。
1.の「科目の入力ミス」ではなかったとき、「もう一回はじめから計算し直さなきゃ…」と落ち込んでしまわず、以下の方法で間違えた箇所を探します。
まずは、合わなかった金額を2で割ってみましょう。仮に300円合っていないときは
300÷2=150
ここで浮上するのが、150円という数字の貸方と借方を逆にしている可能性です。帳簿の中からその数字が見つかれば、左右が合っているかを確認しましょう。
3.「桁数を間違えた箇所」を探す
桁数間違いも、よくやってしまいがちなミスのひとつ。「6,000」と入力すべきところを間違えて「600」と、桁をひとつ少なく入力してしまうパターンですね。
こういうときは、合わない金額を「9」で割ってみましょう。上の例の場合、
6,000-600=5,400(合わない金額)
5,400÷9=600
これで、「6,000」と入力すべきところを「600」と入力している(あるいは逆)可能性のあることがわかります。
4.「位を間違えている箇所」を探す
意外とあるのが、「2429円」と入力すべきところを「2492円」と間違えてしまうミス。このケースは、チェックしていてもかなり見つけにくいです。
もし上記3つの方法を試しても見つからない場合には、合わない金額を「9」で割ってみましょう。上の例の場合、
2492-2429=63
63÷9=7
この9で割って求めた数字(例では7)は、以下のミスを示しています。
1~9 | 1の位と10の位が逆になっている |
10~99 | 10の位と100の位が逆になっている |
00~999 | 100の位と1000の位が逆になっている |
1000~9999 | 1000の位と10000の位が逆になっている |
以下、続く… |
この場合「7」は一桁ですので、1の位と10の位が逆になっている数字を探せば良い、ということです。
今回ご紹介したテクニックを活用してミスを減らしつつ、万が一ミスが起きてもすぐにフォローできるよう、
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