収入印紙の仕訳方法を教えて!

経理担当として仕訳業務を行っていると、「この場合はどの勘定科目で処理すれば良いの?」と迷ってしまう場面も多いのではないでしょうか。

例えば、会社で使用する収入印紙を購入した場合、どう仕訳すれば良いか悩む…といった声も。処理する勘定科目には「租税公課」と「貯蔵品」がありますが、具体的に何が違うのでしょうか。そこで、今回は収入印紙の仕訳についてご紹介いたします。

目次
そもそも収入印紙とは?
「租税公課」?「貯蔵品」?2つの処理方法をご紹介
基本的に収入印紙の消費税は非課税、しかし例外もある
結論はどちらでもOK

そもそも収入印紙とは?

仕訳をするにあたって、まず収入印紙が何かを知っておく必要があります。

収入印紙とは、租税や手数料などの収納金を徴収するため、財務省が発行している証票のこと。つまり印紙代を支払うことで、税金や公的な手数料を収めたりするのと同じ役割を果たしているのです。

「租税公課」?「貯蔵品」?2つの処理方法をご紹介

では、具体的な処理の違いについて見ていきましょう。簡単に言うと「租税公課」と「貯蔵品」の違いは、処理の方法です。収入印紙をすぐに使うか、もしくは保管しておいてあとで使うか、の違いなのです。

「租税公課」としての処理

今回は、郵便局で200円の収入印紙を10,000円分(50枚)買ったケースを例に取ってみましょう。そのうちの半分を使ったとすると、収入印紙の購入・使用に対して発生する処理は、以下の3つです。

1.収入印紙の購入時の処理

借方 貸方
租税公課 10,000円 現金 10,000円

2.収入印紙の使用時の処理

とくになし

3.期末に残った収入印紙の決算時の処理

借方 貸方
貯蔵品 5,000円 租税公課 5,000円

期末に収入印紙が残っている場合は、決算時に未使用分を「貯蔵品」に振り替えます。

「貯蔵品」としての処理

次に貯蔵品として処理する場合を見てみましょう。

1.収入印紙の購入時の処理

借方 貸方
貯蔵品 10,000円 現金 10,000円

2.収入印紙の使用時の処理

借方 貸方
租税公課 5,000円 貯蔵品 5,000円

3.期末に残った収入印紙の決算時の処理

とくになし

貯蔵品として処理する場合は、使うたびに租税公課に振り替えていくというわけです。

基本的に収入印紙の消費税は非課税、しかし例外もある

収入印紙が必要な場合、ほとんどの場合は郵便局やコンビニエンスストア、法務局などの「印紙売りさばき所」で購入するでしょう。このような場合は、消費税の非課税取引となります。

しかし、金券ショップやチケット店などで購入した場合、消費税が課税されてしまうケースも。計上するときは課税仕入にすることを忘れないようにしましょう。

結論はどちらでもOK

いくつかご紹介しましたが、結論を言うと「正しい処理さえすればどちらでもOK」です。

全部使うことが前提なら「租税公課」が良いでしょうし、保管しておくことが前提なら「貯蔵品」にすれば良いでしょう。

 

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