スキル

2018/06/26

今日から実践!ビジネスに効く「声の出し方」をマスターしよう

著者: パソナ キャリアコーチ

今日から実践!ビジネスに効く「声の出し方」をマスターしよう

仕事をスムーズに進めるためには、関わる人との円滑なコミュニケーションが欠かせません。そのために、普段から好印象を持たれるよう心がけることが大切ですよね。

好印象と聞くと、身だしなみや笑顔などの見た目を一番にイメージしがちですが、実は「声」も重要な要素。今回は、ビジネスに効く声の出し方について解説します。

「声」を意識すれば、もっと印象アップ!

一説によると、人の印象は出会って3~5秒で決まると言われています。「メラビアンの法則」によると、印象の判断材料になるのは、言葉:7%、声:38%、見た目:55%なのだとか。さらに、相手の顔が見えない電話の場合、ほぼ声のトーンや言葉づかいだけで印象が決まるといっても過言ではありません。見た目を変えることに比べれば、好印象を持たれるために意識して「いい声」を作るのは比較的カンタンです。ぜひ、トレーニングしてみましょう!

呼吸と姿勢を意識すれば、いい声が作れる!

では、好印象を与える声とは、いったいどんな声なのでしょうか。一般的にビジネスシーンで好まれるのは、ゆったりと落ち着いたトーンの聞き取りやすい声です。

しっかり声を出すためのポイントは「呼吸」と「姿勢」の2つ。ボイストレーニングの基礎も、吐く息の量を増やして腹式呼吸をすることから始まります。吐く息の量を増やすと、お腹周りの筋肉がゆるんで横隔膜が下がり、たくさん息が体に入ってくるのでクリアな声が出せるという仕組みです。このときに背中が丸まっていると、深い呼吸ができません。背骨をまっすぐにし、正しい呼吸ができるように姿勢を整えましょう。

相手に波長を合わせて心の距離を縮める「ペーシング」

心理学の世界では、呼吸や話し方を相手にペースを合わせる「ペーシング」というコミュニケーション手法があります。これは、話すボリュームやトーン、スピードを相手に合わせることで心地よさを与え、心理的な距離を縮めるというもの。相手に好印象を持たれる声を出すために参考にしたい手法です。

ただし、相手が極端に早口な人や声の大きな人の場合は、無理して同じようにマネしなくても大丈夫。あくまで波長を合わせることを意識して、ほどよく調子を合わせてみましょう。

抑揚をつければ、表情豊かなメリハリのある声になる

抑揚とは、声に強弱をつけること。英語では「イントネーション」と訳します。抑揚をつけることで声に表情が生まれ、相手の興味を引き、好印象を与えることができます。抑揚をつけるコツは、単語ひとつひとつを意識して話すこと。「本日はお日柄もよく」という言葉を例に、「ホンジツハオヒガラモヨク」と「ホンジツハ オヒガラモ ヨク」の2つを読み比べてみると、後者の方が抑揚をつけやすいことを実感できるかと思います。

また、実際に表情をつけながら話すことも大切です。コールセンターなどのお仕事では、自分の顔が見える位置に鏡を置き、表情をチェックしながら電話をするよう指導されることも。顔の表情は声にしっかりと表れますから、意識して表情を作りながら話してみましょう。

シーン別・適した声の選び方を知っておこう

最後にご紹介するのは、TPOに合わせた声の出し方。相手にどんな印象を与えたいかを考え、効果的な声を意識してみましょう。

挨拶は、深呼吸をして高いトーンで発声する

冒頭で述べた通り、人の印象は出会って数秒で決まります。だからこそ、第一声の挨拶がとても肝心!声を出す前に深呼吸して姿勢を整え、少し高いトーンで明るい声を出しましょう。電話口で挨拶をする場合も同様です。

会議やプレゼンの場では、遠くまで声を届けるように意識する

プレゼンや会議など、緊張しがちな場面では肩に力が入って、ボソボソとした低い声になりやすいもの。意識して背筋を伸ばし、声を遠くまで届けるように発声しましょう。まっすぐ通る声は自信を感じさせます。

電話ではファ・ソの音階をイメージして声を出す

電話を通した声は、実際よりも低めに聞こえるという特徴があります。低いトーンの声は、相手に威圧感やマイナスのイメージを与えてしまうことがあるので、電話では意識して高めの声を出しましょう。「ファ」「ソ」の音階をイメージすると、ちょうどいい高さになると言われています。

信頼感を与えたいときは、声を体の中に響かせてゆっくり話す

顧客からの電話やクレーム対応をするときには、声を体の中に響かせるようなイメージで、丸みのある声を意識しましょう。そして、一語ずつゆっくりと落ち着いて話すことも大切。ゆったりとしたあたたかな声は、相手に安心感を与えます。対面の場合は、やや低めのトーンで話すのも効果的です。

まとめ

「自分の言いたいことがしっかり伝わる」「コミュニケーションが円滑に進む」など、“いい声効果”はさまざまなところに波及します。また、いい声を意識すると自然と表情も豊かになります。職場でのコミュニケーションを深めるためにも、ぜひ実践してみてくださいね。

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。