「GP」|経理用語解説
今回は、売上総利益を表す「GP(Gross operating Profit)」について解説します。企業の経理業務に携わっているとよく目にする基本的な経理用語ですので、しっかり頭に入れておきましょう。
会社の一番目の利益が「GP」
GPとは、売上総利益(Gross operating Profit)のこと。粗利(あらり)とも呼ばれ、【売上高-売上原価=売上総利益】で、売上に対する利益がどのくらいかがわかります。
財務諸表上では、営業利益や純利益など様々な利益が算出されますが、その大元となる利益がこのGP。粗利が大きければ大きいほうが“商売上手”ということになります。
ケーキに例えるなら・・・
では、「損益計算書(P/L)|経理用語解説」の解説記事と同じように、GPもケーキに例えてみましょう。
(1)1個200円のブラウニーを100個仕入れて、1個400円で70個売りました。この場合の売上は28,000円です
(2)売上原価は“売れた分における原価”なので、この場合は200円×70個=14,000円です
(3)売上から売上原価を差し引いたGP(売上総利益)は14,000円です
*売れ残った30個のブラウニーは、原価ではなく在庫として扱います
売上が増える or 売上原価が減れば粗利は増え、売上が減る or 売上原価が増えれば粗利は減ります。
この売上に対する売上総利益の比率は「売上総利益率(GP率)」や「粗利率」と呼びますが、これが高いということは
・高い価格でも売れる優れた製品力がある(=だから売上が多い)
・流通ルートなどにおいて徹底したコストダウンをしている(=だから売上原価が低い)
・規制によって保護されている(=だから競争せずともある程度の売上が入る)
などの要因が考えられるわけです。
経理用語ミニミニ豆知識 |
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粗利率は、商品単価とは関係がありません。たとえば、某自動車メーカーの粗利率は20%前後ですので、高額な商品を売っているかどうかは関係なし。対して、医薬品業界や清涼飲料業界は40~50%と、粗利率が高い傾向にあります。業界や業種ごとに利益を生み出す構造が似てくるため、同じ業界であれば利益率は同じくらいになっています。 |
資産運用などの別の収入源がない限りは、粗利以上の利益、すなわち儲けを得ることはできません。ビジネスにおいて、GPつまり粗利を理解することはとても重要なのです。
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