【エクセル】新米経理が絶対マスターしたい3つのテクニック
年の瀬が迫って来て、財務諸表(決算書)の準備や税金の納付で忙しい経理・会計担当の方も多いシーズンではないでしょうか。
忙しいときほど目の前の業務に追われがちになりますが、業務を振り返り、作業効率を見直すことで、時間をつくれるケースもあります。
そんな業務効率化のひとつとしてオススメなのが、Excelのスキルアップです。今回は、経理・会計・財務担当者ならマスターしておきたい3つのテクニックについて、おさらいしていきます。特に経理・会計・財務初心者の方は、しっかり覚えておいてくださいね。
「Excelが得意な経理」を自負するために習得すべきこと
経理業務では、会計ソフトや社内データベースからCSVファイルを出力し、Excelのデータを使って資料を作ることが多いですよね?
Excelが得意な経理担当とそうでない経理担当が、同じ条件で仕事をした場合、どちらの作業が早いかは、一目瞭然でしょう。ここでは、作業効率を高めるために、すぐに活用できる基本的なExcelスキルをご紹介します。
テクニック1:ピボットテーブル
ピボットテーブルは、基本的な集計機能。
値、行ラベル、列ラベル、レポートフィルタといったフィールドに、表の項目をドロップするだけで、クロス集計や平均値算出、データ集計の詳細化などが簡単にできてしまいます。ピボットテーブルについては下記の記事も参考にしてみてくださいね。
※関連記事:『エクセルのデータ集計を一瞬で!ピボットテーブルを極めよう』
ピボットテーブルを使いこなせるようになると、請求書の名寄せなどが大幅に時短できるでしょう。まず、情報をまとめたい範囲をドラッグしたら、ツールバーの「挿入」から「ピボットテーブルの作成」を選びます。「OK」を押したら、あとはフィールドに表の項目を入れておしまい!取引先や取扱商品、出荷数などが多くなればなるほど、その便利さを痛感できることでしょう。
テクニック2:VLOOKUP関数
VLOOKUP(ブイルックアップ)もピボットテーブルと同じくらい重要な機能。
簡単に言うと、VLOOKUPは「指定した範囲の中から検索条件に合致したデータを探し出してくれる関数」のこと。膨大なリストの中から目当てのデータを一つひとつ目視で探すのは困難だし時間がかかりますが、VLOOKUPなら関数と引数を入力するだけです。
例えば、売掛金台帳に取引先別に月ごとの売上額を記載したい場合、項目数が多くないなら手作業で探すことも可能ですが、100件、200件、300件となると膨大な時間がかかってしまいます。そんなとき、VLOOKUP関数を入れておけば、必要なセルを勝手に見つけてくれるのです。VLOOKUP関数を使いこなせるようになれば、相当な時短になることでしょう。
テクニック3:SUBTOTAL関数
数値の集計は、会計・財務にとってかなり頻度の高い作業の一つですよね。
数値を合計する「SUM」や、複数の条件を指定した中で数値を合計する「SUMIFS」も便利ですが、「SUBTOTAL」関数も覚えておくと非常に便利です。
SUBTOTALは、合計や平均などの数値を集計するのに使える関数です。総合計を求めたいのに小計のセルが邪魔(重複)して集計結果が変わってしまう、なんてこともありますよね?SUBTOTALなら、集計方法に従ってさまざまな数値を求められるのです。
関数は「=SUBTOTAL(集計方法,参照範囲)」という形式で記載されます。「参照範囲」のところは、SUMなんかと同じように「A1:A21」といった形式で指定すればOK。「集計方法」は、「1」なら「平均値を求める」、「2」なら「数値の個数を求める」、「3」なら「データの個数を求める」、「4」なら「最大値を求める」、「9」なら「合計値を求める」…といったように、計算の種類が1~11まで決められています。引数を変えれば、いろんな計算が簡単にできるようになるので、集計に利用するとかなり効率的ですし、行で複数回合計を求める場合でも使えますよ。
まずはExcelテクニックを身に付けよう!
経理・会計・財務になったばかりの担当者の方は、作業効率を高めるために、とくにExcelスキルが重要になってきます。
自分の仕事に手ごたえをつかむためにも、自己投資に時間を割くためにも、Excel業務のスキルアップは避けて通れない道です。
新しい年になるこのタイミングに、目標として「Excelのスキルアップ」を掲げてみてはいかがでしょうか?