用語

2023/05/19

【メール例文付】貿易事務のコレポンでよく使う英語をビジネスシーンごとに紹介

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

【メール例文付】貿易事務のコレポンでよく使う英語をビジネスシーンごとに紹介

貿易事務のメイン業務のひとつである「コレポン」は、「correspondence(コレスポンデンス)」の略で、外国語(主に英語)を使って、海外の取引先とビジネスメールなどでやりとりすることを指します。

貿易事務のお仕事をはじめたばかりの方にとって、最初はコレポンの英文メールを作成するのも、ひと苦労かもしれません。しかし、コレポンで使用するビジネスメールは、定型文や例文さえ覚えておけば、実務で活用できるフレーズがたくさんあります。

今回は、貿易事務の業務で使える、さまざまなコレポン(メール)の例文を、日本語とともに紹介します。項目やシチュエーションごとに、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次
メールの件名について
冒頭のあいさつ文について
見積もり・受発注についての例文
納期についての例文
発送・受取についての例文
クレームについての例文
例文を活用して、使えるフレーズをどんどん増やしていこう!

メールの件名について

メールの件名について

伝えたい内容が相手にすぐに伝わるように、“簡潔かつ明確に”書くのが、ビジネスメールの基本です。これは、件名においても同じですので、簡潔かつ分かりやすいメールのタイトルを心がけましょう。

英文メールのタイトルでは、

  • Request for ~(~のお願い)
  • Inquiry about ~(~についての問い合わせ)
  • Confirmation of ~(~についてのご確認)

など、「名詞+前置詞」という表現をよく使うのが特徴です。

※関連ページ:貿易を学ぶ|パソナ
※関連ページ:貿易事務の派遣|パソナ

1.商品を発注する側の件名例文 <輸入者>

Request for Quotation
見積もりのお願い

Inquiry about Product No.HDP201
製品HDP201についての問い合わせ

Order from your Catalogue
カタログからの注文

Order for Product #LLOS001
商品番号LLOS001の注文の件

Change in Quantity (*PO #SSK0001)
数量変更のお願い(注文番号SSK001)

*PO(Purchase Order、パーチェスオーダー):注文書、発注書

2.商品を受注する側の件名例文 <輸出者>

Expected Delivery Schedule (PO #005KOS)
納期のお知らせ(注文番号005KOS)

Confirmation of Shipping Schedule (*Invoice No.JIPI-002)
出荷スケジュールご確認のお願い(インボイス番号JIPI-002)

*Invoice(インボイス):商品の明細や輸送・支払いに関する内容が書かれた送り状。明細書・納品書・請求書を兼ねた役割を持っている。

Error in Invoice No.ZUS0023
インボイス番号ZUS0023の誤り

Please Reply by Friday (Error in Invoice No.ZUS0023)
金曜までにお返事ください(インボイス番号ZUS0023の誤りについて)

Dispatch Notice (PO No. POKP0003)
発送のお知らせ(注文番号POKP0003)

Broken Items (PO #JJQ-0002)
破損品について(注文番号JJQ-002)

Reminder: Payment (Invoice No.KK-0038)
督促:インボイス番号KK-0038の支払いについて

件名に注文番号やインボイス番号を入れておくことで、取引や内容ごとのメール履歴を検索しやすくなります。後でメールを探すときに、自分にとっても、メールを送った相手にとっても便利なので、おススメの方法です。

なお、受け取ったメールに返信をするときは、「Re: XXXX」など、相手の書いた件名をそのままにして、返信する形でも問題はありません。

ただし、それぞれの会社や部署、取引先によっては、メール送信のルールやフローが決まっている場合もあるので、新しい会社でお仕事をスタートする方は、事前に確認しておくと良いでしょう。

冒頭のあいさつ文について

冒頭のあいさつ文について

英語には、「いつもお世話になっております」という日本のビジネス特有のあいさつ文に代わるフレーズはありません。そのため、「Dear ○○」と宛名を書いたら、次に用件を書きましょう。

ただ、初めての相手にメールをするときや、連絡を取るのが久しぶりで、少し丁寧に書きたいというときには、ちょっとした前置きを入れることもあります。その際によく使う例文を紹介します。

My Name is Hanako Suzuki of ABC Corporation.
ABC株式会社の鈴木花子と申します。

I’m in charge of trading department.
貿易部門を担当しています。

We have got your name and address through Hong Kong Craft Fair website.
このたび、御社のことを香港クラフトフェアのサイトで知りました。

It has been a long time since we last contacted you.
以前御社にご連絡してから、大変ご無沙汰しています。

We hope you do not mind our contacting you out of blue.
突然のご連絡で、失礼いたします。

*英文ビジネスメールでは、自社(弊社)のことを「we」、相手企業(御社)のことを「you」と表現するのが基本です。貿易事務のお仕事では、就業先企業の一員としてやりとりを行うことがほとんどなので、自己紹介などを除いて「we」を使用することを覚えておきましょう。

見積もり・受発注についての例文

見積もり・受発注についての例文

ここからは、取引相手と折衝するときによく使う例文を紹介していきます。
貿易取引の流れに沿ってご紹介していきますので、取引の流れを確認しながら読み進めてみてください。

1.見積り依頼をする際の例文 <輸入者>

We have a favor to ask (of) you.
お願いがあります。

We are interested in the items below and would appreciate your sending us a price quotation for them.
御社の以下の商品に興味があります。これらの商品のお見積もりをいただけますでしょうか。

Please be sure to include any shipping fees in your quote.
お見積もりには、送料も含めたものをいただければ幸いです。

Please let us know the minimum quantity of each items, and packing information.
各商品の最低注文数量、梱包仕様についてお知らせください。

Thank you for your inquiry.
お見積もりをいただき、ありがとうございました。

We have examined your quotation and determined that it is rather high.
お見積もりを検討しましたが、この価格は割高のように思います。

Would you be able to discount any further?
もう少しお安くしていただけませんか?

We would like to know if you could offer volume discount.
数量割引ができるかどうかもお教えください。

2.見積依頼に対応する際の例文 <輸出者>

The quoted price includes the cost of shipping and handling.
お見積もりの金額は、送料と梱包費を含んでいます。

This (is) the lowest price we can offer you.
最低価格でお見積もりをさせていただいています。

We are sorry that we cannot offer you a further discount.
申し訳ありませんが、これ以上値段を下げることはできません。

3.発注内容に関する例文 <輸入者>

Regarding the packing, we would like you to pack in the cardboard box.
商品の梱包についてですが、段ボール箱で梱包していただきたいです。

We’d like to place an order for some items.
御社の商品を注文したいと思います。

The details of our orders are written in the purchase order attached.
注文内容の詳細は、添付の注文書をご覧ください。

4.受注内容に関する例文 <輸出者>

If there is no problem, please sign us back by PDF file.
問題がなければ、サインをいただきPDFでご返送をお願いします。

We are pleased to accept your order.
ご注文を確かに承りました。

納期についての例文

納期についての例文

1.発注内容に関する例文 <輸入者>

Would it be possible to move the shipping date before September 15?
Because we are afraid of losing sales opportunities for the seasonal items.
本件、季節商品につき、販売の機会損失を避けるために、出荷日を9月15日よりも前にしていただくことは可能でしょうか。

2.受注内容に関する例文 <輸出者>

This is to inform you that the shipping schedule PO #USL0022 will be delayed.
注文番号USL0022の出荷スケジュールの遅延をお知らせいたします。

We would be grateful if you could accept one-week extension of the shipping time because of our production delay.
生産遅延のため、1週間出荷を延期させていただけませんでしょうか。

The reason for this delay is that we have found the defect items when we made a final inspection.
遅延の原因は、本日商品の最終チェックを行ったところ、欠陥品が見つかったためです。

We urgently check the all items and production line.
至急、すべての商品、生産ラインのチェックを行います。

We inform you the shipping time shortly.
つきましては、改めて出荷日時をご連絡いたします。

発送・受取についての例文

1.発注内容に関する例文 <輸入者>

You informed you would send the sample last week, but we have not yet received.
先週サンプルを発送するとご連絡いただきましたが、まだ受け取っていません。

2.受注内容に関する例文 <輸出者>

The shipment date for PO #442444 will be June 7.
注文番号442444の出荷予定日は6月7日になります。

Your order PO #W-1035 is expected to be shipped out on 25th July, and will arrive at 3rd August.
ご注文番号POW-1035の商品は、7月25日に発送し、8月3日に到着予定です。

クレームについての例文

クレームについての例文

1.クレームを受けた際の例文 <輸出者>

We apologize for the inconvenience.
ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。

2.問い合わせを行う際の例文 <輸入者>

Thank you for your shipment for our order (PO#RMP0025, INVOICE #19038).
注文番号RMP0025の出荷ありがとうございました。

However, on checking the goods we received a while ago, we found that there are 9 defect items in one carton.
たった今、受け取った商品を調べましたところ、ひとつのカートンに9つの欠陥品がありました。

Regrettably, we have to point out the way in which our order has been packed.
残念ながら、注文した商品の梱包方法についての申し送り事項があります。

The stuffing inside the carton was so loose that many glass dishes have been broken.
ダンボールの中の詰め物がゆるんでいたため、たくさんのお皿が割れています。

Please see our attached photo.
添付写真にてご確認ください。

Would you please check on this matter and let us know what you can do for us right away?
このたびの問題に関して、どのようにご対応いただけるのか、ただちにご連絡ください。

We would like to ask you to ship the correct product the promptly by air at your expense.
弊社としては、正規の商品を御社の費用にて、航空便で発送いただくようお願いしたいです。

3.商品の不備・欠品連絡をする際の例文 <輸出者>

We regret to inform you that you have not sent us our complete order.
弊社が送った商品に、欠品があったことをお知らせします。

The following is missing: ~
下記のものが不足しています。

We regret to inform that some parts were out of specification.
仕様書(規格)外の部品があったことをご報告します。

They were 3mm larger than our agreement.
規格よりも3ミリ大きいです。

例文を活用して、使えるフレーズをどんどん増やしていこう!

例文を活用して、使えるフレーズをどんどん増やしていこう!

今回紹介した定型文は、取引先とのやり取りでよく使用するものばかりなので、ぜひ覚えておきましょう。貿易実務関連の書籍なども参考にすると、今後のキャリアアップにもつながります。

また、実際に貿易実務のお仕事を経験することで、職場の先輩が使っている英語や取引先の方のメールを見る機会がたくさんあることでしょう。使えるフレーズをどんどん増やして、英文の読み書きに慣れていくのが、スキルアップの一番の近道です。

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また、貿易業界に興味のある方や、貿易実務に携わっている方は、現場で頻繁に使われる貿易用語をまとめた「貿易業界で働くための貿易用語チェックリスト(無料)」もぜひ活用ください。ほかにも、サイト内で貿易の専門用語やキャリアアップに繋がる記事も多数ご紹介していますので、今後の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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