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2019/05/22

輸出入に関わるお仕事!「貿易事務」と「通関士」の違いについて

貿易取引に携わる職種である、「貿易事務」と「通関士」のお仕事。しかし、名前は知っていても、それぞれ貿易取引の中でどのような役割を担っていて、どんな業務内容なのかご存知でしょうか?

今回は、それぞれの業務をご紹介しながら、2つのお仕事の違いについて解説します。

目次
貿易取引に関する事務業務を担当する「貿易事務」
輸出入の手続に関する専門家「通関士」
「通関士」は国家資格!持っていると貿易関連企業への転職が有利に
「貿易事務」は未経験・資格なしでもチャレンジ可能なお仕事です

貿易取引に関する事務業務を担当する「貿易事務」

「貿易事務」は、海外企業との輸出入を行う商社やメーカーなどで、貿易取引に関する事務業務全般を担当するお仕事です。

主な勤務先としては、商社、メーカー、フォワーダー(通関業者・海貨業者)、船会社・航空貨物代理店などがあり、業界や業種によって、以下の通り、お仕事内容が異なります。

商社・メーカー

海外企業との交渉、商品の受発注、書類作成、輸出入の船積み(輸送・通関)手配がメインのお仕事です。

フォワーダー(通関業者・海貨業者)

国際物流のコーディネーターとして、商社やメーカーの依頼を受け、輸送や通関手続きといった輸出入に関する一連の業務を代行します。

※関連記事:『国際物流のコーディネーター「フォワーダー(Forwarder)」

船会社・航空貨物代理店

自社または関係する運送会社が所有する運搬手段を用いて、輸出入者の貨物を運ぶ役割を担います。また、輸送に関する各種手続きといった業務も行います。

それぞれの会社や部署、担当するクライアントなどによって、「貿易事務」の業務内容は多岐にわたります。しかし、どのお仕事でも共通して、貿易取引の流れや貿易に関する専門用語、書類に関する知識、取引の中で担当企業とやりとりを行うための英語力(特に読み書きする力)が求められます。

ちなみに貿易取引は、国内取引と異なり、下記の図のような貿易特有の方法で進められるため、「商品(モノ)、代金(カネ)、書類(カミ)」の流れを理解・把握することが大切だといわれています。

商社・メーカーといった輸出入者(売主・買主)側の貿易事務職は、取引全体の流れを把握し、円滑に輸出入を進められるよう管理するお仕事。

フォワーダーの貿易事務職は、主に輸出入者の輸送手続きや通関手続きを進めることが、メインの業務となります。

また、船会社・航空貨物代理店の貿易事務職は、輸送に関する書類の発行や、関連業務の進行管理が主な業務内容となります。

※関連記事:『貿易事務未経験だけれど、いきなり正社員になることは可能?』『貿易事務職の仕事内容って?「商社・メーカー系」と「物流・フォワーダー系」との違いについて

輸出入の手続に関する専門家「通関士」

「通関士」は文字通り、通関手続きを行うプロフェッショナルのことです。

国をまたぐ取引では、必ず税関での輸出入申告を行い、検査を受けてから、輸出入の許可を得る必要があります。輸出入する荷物が、税関を通るまでの一連の手続きのことを、「通関手続き」と呼びます。

この通関手続きは、煩雑かつ専門知識が必要な業務。そのため、商社やメーカーが自ら通関手続きを行うことは少なく、フォワーダーと呼ばれる通関業務を行う専門会社に、手続きを代行してもらうケースが多いです。

※関連記事:『「輸出通関手続き」はどのように行われているの!?』『国際物流のコーディネーター「フォワーダー(Forwarder)」

フォワーダーには、「通関士」が在籍し、輸出入者の代理人として、通関業務を代行しています。

「通関士」は、貿易関連書類(B/Lやインボイスなど)をチェックして、輸出入規制や各種法令に抵触していないか確認したり、通関を通る商品の分類をしたり(HSコード/税番の分類)、輸入申告業務では納税額の算出を行ったりもしています。

法律上、輸出入者に代わって通関手続きを行うことができるのは「通関士」だけで、通関士として働くことができるのは、国家資格である「通関士試験」に合格した人(有資格者)のみです。*

日本では、ここ数年で貿易業務の電子化が進み、税関や関係行政機関と連携している「NACCS(ナックス)」というオンラインシステムが使われています。「通関士」は、日々このシステムに輸出入する商品の情報を入力して、通関業務を行っています。

*「通関士」として働くには、フォワーダーなど通関業者と呼ばれる会社に勤務する必要があります。法律上、通関業者と呼ばれる会社に所属し、その通関業者が税関へその人を「通関士」として登録申請し、税関長の承認を得られないと「通関士」の仕事(第三者の通関手続き代行)ができないためです。

※関連記事:『貿易業務の電子化、情報共有を実現する「貿易EDI」を知ろう!

「通関士」は国家資格!持っていると貿易関連企業への転職が有利に

ここまで「貿易事務」と「通関士」のお仕事をご紹介してきましたが、2つのお仕事の違いについて、お分かりいただけましたでしょうか。このように、ひとくちに貿易のお仕事といっても、さまざまな職種があるのです。

では、このような貿易のお仕事でスキルアップを目指す場合、有効な資格はあるのでしょうか。

「貿易事務」のお仕事に携わる方にとって代表的な検定試験として、「貿易実務検定」や「国際取引業務検定(IBAT)」があります。

どちらも、貿易で使われる専門用語や輸出入取引の流れ、書類の役割の理解度をはかる試験ですが、前者は貿易実務に特化した試験、後者は国際化する時代のニーズに合わせた知識も問われる試験という点に特色があります。

一方、「通関士試験」は、“検定”ではなく“資格”試験で、貿易関連では唯一の国家資格になります。

国家資格とあって、なかなか難易度の高い試験ですが、資格をとれば、通関士としてフォワーダーに勤めて、通関業務を行うこともできますし、商社・メーカーなど貿易関連会社でも重宝され、その知識をさまざま場面で活かすことができるでしょう。

※関連記事:『未経験から貿易事務へ転職するときに有利な資格って?

「貿易事務」は未経験・資格なしでもチャレンジ可能なお仕事です

未経験から貿易事務職にチャレンジする場合、ご紹介した検定試験・資格試験に合格しておくと、有利になるといわれています。しかし、貿易実務の最低限の知識や英語スキルを身につけておけば、アシスタントから貿易事務職にチャレンジすることも可能です。

「貿易事務」の業務内容は、業界や業種によっても異なり、それぞれの会社の中で担当する業務範囲も大きく異なります。

特に、規模の大きい商社やメーカーでは、「書類作成を専門に行う部署」「フォワーダーや倉庫会社など国内企業とのやりとりを担当する部署」というように、業務を細分化しているところも多いため、専門分野の勉強をしながら、アシスタント職として経験を積む方もいらっしゃいます。

貿易知識や英語力があるのに越したことはありませんが、「貿易事務」は未経験者でもチャレンジ可能なお仕事。ベネフィット・ステーションのeラーニング講座では、貿易未経験の方向けの貿易講座も多数実施していますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。
  

参考サイト:

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