悩み・質問

2017/12/07

【よくある疑問】Power BI ProとPremiumの違いとは?

著者: パソナ キャリアコーチ(事務担当)

【よくある疑問】Power BI ProとPremiumの違いとは?

Power BI ProとPremiumの違いについて紹介している最新のブログ記事が、Power BI Blogで公開されましたので、そのポイントを紹介したいと思います。

完全無料で使えるPower BIにも有料サービスが存在します。その有料版が、2017年に「Power BI Pro」と「Power BI Premium」という2つのラインに分かれました。

この2つのライセンスの違いについて、よくある質問に答えながら、違いをはっきりさせていきましょう。どちらのサービスを選ぶべきか検討中している方の参考になればと思います。

 

ProとPremiumの違いはズバリなに?

Power BI Proはユーザー単位で契約するサービスであるのに対し、Power BI Premiumは容量ベースでの契約になります。Premiumサービスは組織全体で使えるため、Power BIレポートを閲覧するだけのユーザーに対し、わざわざユーザーライセンスを発行する必要がなくなります。

Power BI Proは、レポートの作成やレポートの共有、Webへの発行といったセルフBIのすべての機能が使えるバージョンです。Proのライセンス利用者は、何百というオンプレミスのソース、クラウドのデータに接続してレポートを作成し、他のProユーザーとダッシュボードをシェアできます。

Power BI Premiumでは、組織のデータセット、ダッシュボード、レポートは、Premiumのサーバーに保存されます。Premium利用者が許可したユーザーは、無料で指定のデータを閲覧できます。閲覧ユーザーに人数制限はなく、Web、モバイルなどでダッシュボードとレポートが閲覧できます。ただし、Power BI Premiumは、レポートの作成・分析機能を使うことができません。レポートの制作者はProライセンスが必要になります(Power BI Proライセンスの利用者には、組織で契約したPower BI Premiumがアドオン機能として付加されます)。

 

Power BI Proを契約するのがお得な場合はどのケース?

Power BIを使うことになったとしても、全員がProユーザーになる必要はありません。当然、Proユーザーになれば、すべての機能にアクセスができますが、一部のユーザーは時折データを閲覧するだけかもしれません。

その場合、次のような選択肢があります。

1)Power BIを導入しようとしている組織が、200人以上の従業員を有する場合。そのうち50人がBIでレポート作成や分析を行うユーザー、150人は閲覧ユーザーとすると、Power BI Proがもっとも経済的な選択になります。

2)Power BIを導入しようとしている組織が、700人以上の従業員を有する場合。100人がレポート作成や分析を行うユーザー、600人が閲覧ユーザーとすると、100人のライセンスはPower BI Proにして、残りの600人分はPower BI Premiumの契約にするほうが経済的です。

3)さらに規模の大きな組織で5,000人以上の従業員の場合で、4,000人がレポート作成や分析を行うユーザー、1,000人は閲覧ユーザーとしましょう。この場合も、4,000人分はPower BI Pro、残りの1,000人分はPower BI Premiumの契約にするのが経済的です。

Power BI Proは利用数ユーザー単位で課金されますが、Power BI Premiumは契約するサーバーの容量と性能によって金額が決まります。以上の例で示したように、より従業員の多い組織や、レポートの閲覧者数の多い組織は、Power BI Premiumを契約するほうが経済的になる可能性が高いと言えます。

うちの組織ではどうなるだろう?という方は、以下の試算ツールをお使いください。

Power BI Premium 計算ツールのページへ

 

Power BI Premiumを閲覧のみのユーザーに提供する必要性とは?

Power BI Premiumのメリットは、保存容量・処理能力の向上、大きなサイズのデータの運用が可能になるほか、データの更新頻度、メモリ領域なども向上します。

もし、Proを全社員にライセンス済みであったとしても、Premiumを追加契約すると、レポートの分析速度やデータベースの処理速度がPower BIの社内システム全体で拡張されます。そのパフォーマンスは、ごく一部のハードにPower BIを使っているチームへ集中して割り当てることもできますし、1万人のユーザーへ均等に配分することもでき、パフォーマンス領域の割り当ては自由に設定できます。

また、Power BI Premiumのみ、Power BI Report Serverと、Power BIのアプリへのエンベッド機能が提供されます。

Power BI Report Server は、オンプレミスに配置するPower BIサーバーで、クラウドに接続できない環境の組織でも、Power BIと同じ機能を提供するためのサービスです。すべてのデータをファイアウォール内で管理することが可能になります。

そして、もうひとつのオプションであるアプリへのエンベッド機能は、Power BI Premiumに含まれるAPI接続機能です。

なお、日本国内でPower BI Premiumについて知るには、以下のサイトもおすすめです。
日本マイクロソフト Data Platform Tech Sales Team Blog

この記事は、Power BI Blogの以下の記事をもとに作成されました(英語)

Power BI Pro & Power BI Premium: Flexibility to choose the licensing best for you and your organization

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