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2018/07/03

お金にまつわる業務「会計」って「経理」と何が違うの?

著者: パソナ キャリアコーチ(経理担当)

お金にまつわる業務「会計」って「経理」と何が違うの?

企業のお金に関わる仕事と言えば、会計や経理などをイメージしますよね。では、それぞれの違いを明確に説明してほしいと言われたら…?

今回は「会計」というお仕事にフォーカスし、経理との違いや詳しい業務内容について解説します。今後に向けた職種研究の一環として役立ててくださいね。

「会計」の語源をさかのぼってみると…!?

会計の役割は、(企業に関わる人たちへ)経営のパフォーマンスを正確に説明するために、企業にまつわるお金の動きを記録・計算・管理することです。

「会計」を英語にすると「accounting」という名詞が当てはまりますが、この元となる「account for」には「説明すること」という意味があります。さらにaccountの語源をさかのぼると、ラテン語の「computare」(数える)という言葉にたどりつくのだとか。

ちなみに、computareはコンピューターの語源ともいわれている言葉です。これらの言葉を総合すると、会計とは「お金の増減を数えて、財務状況をきちんと説明すること」だと理解できます。

「経理」は会計業務の一部

「お金の動きを記録する」と聞いて、「それって経理の仕事じゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。それはある意味で正解です。

会計は、日々の売り上げや支払いの記録、資金の管理に至るまで、お金の出入りに関する幅広い業務を担っています。それに対して経理は、経費精算や給与計算など、日常的なお金の出入りの記録を簿記というルールに基づいて起票・記帳し、決算書にまとめるのが役目。つまり、経理は会計業務の一部を担当しているのです。

「会計」って、具体的にどのような仕事をしているの?

あらゆる職種の方が日ごろからお世話になる「経理」に比べて、「会計」のお仕事は少しイメージしにくいかもしれません。

会計の重要な役割は、会社の所有している財産の増減や収支など、あらゆるお金のデータを把握して、会社の財務状況を関係者に報告すること。必要な情報を集めて分析し、経営者や銀行、税理士などを相手に、適切に報告します。

ちなみに、上場企業などの大手企業における「会計部門」とは、決算公告(会社法で定められている決算内容の開示)や、決算短信(上場企業が決算の要点をまとめ、決算速報として発表する書類)に必要な資料を専門的にまとめて公表する部署を指す場合もあります。会計というお仕事には幅広い業務が関わるため、大手企業では担当業務を細分化している傾向もあるようです。

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まとめ

会計や経理は、業種を問わず常にニーズが高いため、条件さえあえば比較的転職しやすいお仕事です。小さな企業では、財務や人事、あるいは総務などの仕事と兼任するケースもありますが、大きな企業ではチーム体制を取って各人が専門性の高い仕事に従事する傾向が。理想の働き方についてしっかりと考え、そのために必要なスキル・経験を身につけられるようなキャリアプランを考えていきましょう。

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