スキル

2022/04/26

ビジネスライティングとはビジネス文書を書く力!身につければ、コミュニケーションが円滑に!

著者: パソナ キャリアコーチ

ビジネスライティングとはビジネス文書を書く力!身につければ、コミュニケーションが円滑に!

「どんな職種にも役立つスキルを身につけたい!」そんな方におすすめしたいのが、ビジネス文書を書く力=ビジネスライティングのスキルです。
自分の言いたいことが正しく伝わる文章が書ければ、コミュニケーションを円滑に進めることが可能になります。

ビジネス文書には社内文書と社外文書の二種類がある

ビジネス文書には、社内文書と社外文書の2種類があります。まず、社内の連絡や報告を目的として作成される社内文書に必要なのは、迅速かつ正確に必要な情報を読み取れること。そのため、文書の種類によってフォーマットがあることも多く、あいさつや敬語が最小限に留められているといった特徴があります。

それに対して社外文書は、取引のある相手に敬意を表し、相互の信頼関係を構築するために使われる文書。社内文書と同様、正確な情報をわかりやすくまとめることに加え、丁寧な表現で相手を敬う必要があります。

ビジネス文書が果たすべき要件とは

このように、社内文書と社外文書ではそれぞれの役割は異なるものの、いずれも「迅速に必要な情報を読み取れること」が欠かせません。だからこそビジネス文書は、無駄な要素を減らして機能的であることが大切。魅力的な文章や、相手を感動させる内容は不要です。業務に有用な情報を「わかりやすく伝えること」を意識して書きましょう。

ルールを守れば、文章の質が飛躍的に向上!「PREP法」と「SDS法」について

ビジネスライティングのスキルを磨く一番の近道は、基本の「ルール」を守ること。ルールに沿ったわかりやすい構成の文章を書けば、自分の思いを正確に伝えることが可能です。代表的な2つの手法を例に、それぞれの構成を見ていきましょう。

① PREP法

POINT=まず、結論を述べる
REASON=結論に対する理由を述べる
EXAMPLE=結論を裏付けるための例を述べる
POINT=最後に結論を繰り返して全体をまとめる

PREP法は、プレゼンテーションの場でもしばしば使われる手法。最初に結論を述べることで、聞き手に最も伝えたい内容を提示します。この手法では、1つの結論について根拠やポイントを述べることで、話に説得力を持たせる構成になっています。

【具体例】

P:当社はRPAツールの導入を支持します。
R:なぜならば、RPAの導入こそが最も効率的な生産性の向上につながると考えるからです。
E:これまで多くの時間を割いてきた経費精算や、定型レポートの作成といった定型業務をRPAにゆだねることができれば、大幅な労働時間の削減につながります。
P:そのため、当社はRPAツールの導入を支持します。

② SDS法

Summary=伝えたい内容についての要約・概要から書き出す
Details=Summaryの内容について細かく説明する
Summary=最後に全体のまとめを述べる

最初に概要を述べ、続いて詳細説明、最後にまとめを伝えるのがSDS法の構成です。結論を早く伝えたいときに向いており、テレビのニュース番組でもよく使われています。

【具体例】

S:当社は、生産性向上のためにRPAツールを導入することが望ましいと考えます。
D:経費精算や定型レポートの作成などの定型業務をRPAツールによって自動化することで、大幅な労働時間の削減につながります。
S:そのため、当社はRPAツールの導入を支持します。

読みやすく、わかりやすい文章を書くための5つのポイント

わかりやすい文章を書くには、読みやすさを向上させるための工夫も欠かせません。ストレスなく読み進められる文章は、それだけでずいぶんわかりやすくなるものです。読み手の立場に立って、次の5つのポイントを押さえた文章作成を心がけましょう。

●冗長性のある表現をしない

会話の中でしばしば耳にする「ご覧になられる」「~させていただきます」などの二重敬語は、丁寧な表現をしたつもりでもビジネス文書には相応しくありません。また、文末にクドクドと冗長性のある表現を使うのも避けるべきです。たとえば、「~しないようにする」は「しない」、「することができる」は「できる」というように、スッキリとした表現を選びましょう。

●「、」(句点)を打ちすぎない

一文が長い文章や句点が多すぎる文章も、読み手にはストレスを与えます。さらに、伝えたいことの焦点がぼやけてしまうというデメリットも。ただ、文章の長さを気にするあまりに短文ばかりが続くのも、文章のリズムが悪くなり、幼稚な印象を与えてしまいます。さまざまな説がありますが、適切な文章の長さは一般的に30~40文字程度が理想。文章を書くときの目安として参考にしてください。

●あいまいな表現を避ける

「~かもしれません」「そのように思います」など、歯切れの悪い言葉が並ぶ文章は、説得力が弱まるうえに、読みづらい印象を与えます。回りくどく曖昧な表現を避け、「~と考えます」「~です」などのハッキリした表現にしましょう。

●漢字のバランスに気をつける

全体のバランスを見たときに漢字が多すぎる文章は、仰々しさや堅苦しさを与えます。四字熟語や固有名詞などは漢字で書くべきですが、「有り難うございます」「是非宜しくお願い致します」など、漢字でなくても伝わる言葉はひらがなにして、漢字が多くなりすぎないよう心がけましょう。

●接続詞を使いすぎない

「なお」「そして」「または」など、文をつなぐ役割の接続詞の使い方にも注意が必要です。接続詞は、効果的につかえば文章にリズムを出し、訴求力を高めることができますが、多用しすぎると文章のキレが悪くなり、ダラダラとした印象を与えてしまいます。接続詞がなくても前後の意味が通じる場合は、思い切って省いてみるのがオススメです。

まとめ

ビジネス文章に必要なのは文才ではなく、「文章構成のルールを守る」「わかりやすい文章表現を心がける」といった、とてもシンプルなことです。日ごろから文章作成に苦手意識を持っている人でも、これらを実践すれば飛躍的に文章の質が向上するでしょう。ビジネスライティングのスキルが身につけば、プレゼンテーションなど人に物事を説明する際も、論理的に伝えられますよ。

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