出納(すいとう)|経理用語解説

現金管理業務の要!「出納」

今回目の経理用語は「出納(すいとう)」。

「出納」とは、経理・会計業務において現金の出し入れをする作業のことです。そして、現金の支出日やその用途、金額などを記録する帳簿を「現金出納帳」といいます。この現金出納帳に記帳する作業までが、現金出納事務の業務。現金を出し入れしたら、責任を持って記帳までしなければいけません。

企業のお金の出入りは、銀行口座を通して行うことが一般的ですが、出張費の仮払いや備品の購入、交通費の立て替えなど、さまざまな場面で現金のやり取りが発生します。そのために、経理部では一定額の現金を常に置いておくわけです。

現金の管理で一番大切なことは、現金出納帳の現金残高と、金庫にある実際の現金残高を常に一致させておくこと。毎日の締めでは、必ず一致しているかどうかをチェックしなければいけません。

経理用語ミニミニ豆知識
「出納」は、平安時代に生まれた仕事です。天皇の秘書のような役割を果たしていた事務所「蔵人所」や、有力な公家の裏方業務に存在する仕事でした。納殿と呼ばれる書籍書庫の管理や雑具・財物の出し入れなど、もろもろの雑事・庶務に当たっていた人たちを「出納係」と呼んでいたのだそうです。蔵人所が発行する文書作成にも携わっていたので、出納係には事務の能力だけでなく、ある程度の知識と教養が必要だったようです。

置いている現金の額は企業によって違いますが、高額の現金を扱うこともあるため、驚いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、現金出納帳との一致も、ミスがないか神経を使う業務です。

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