用語

2015/07/13

「貨物到着案内(Arrival Notice)」は届いたら即チェック!

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

「貨物到着案内(Arrival Notice)」は届いたら即チェック!

今回は、海上輸送での輸入業務で必要となる書類、アライバルノーティス(Arrival Notice/貨物到着案内/A/N)についてご紹介いたします。

アライバルノーティス(貨物到着案内 : A/N)とは?

日本語の名称がそのまま書類内容を表していますが、この書類は「輸入者に本船の到着を知らせるための通知書」で、船会社(または船会社の代理店)が発行し、輸入者に送付されます。

輸入者はアライバルノーティス(以下、A/N)を受け取ることで、自分の輸入貨物が積まれた本船の入港日を把握し、輸入通関手続きなど必要な準備に取りかかります。

A/Nが送付されるタイミングは船会社などによって異なりますが、貨物が港に到着する1~2日前に届くことも多いので、輸入者はすぐに書類を確認しなければなりません。

商社・貿易会社の多くは、フォワーダー(Forwarder)に通関手続きを代行してもらうことが多いので、書類を確認した後すぐに送付するようにしましょう。

A/Nの通知先
通常、A/Nの通知先は輸入者(Consignee)であることが多いのですが、正確には船荷証券(B/L)のNotify Party欄に記載された通知先に送付されます。
会社によっては、利用されている通関業者名をNotify Party欄に記載するよう輸出者に指示している場合も。その意味でも輸入者はB/Lを入手したときに、この欄の記載を確認しておきましょう。
アライバルノーティス(貨物到着案内 : A/N)とは?
*Notify Party欄に、輸入者の連絡先、または“ SAME AS CONSIGNEE ”の文言が入っている場合は、輸入者へ通知されます

海上運賃などの請求書も兼ねているA/N

A/Nには、請求機能もあります。船会社によっては、A/Nとは別に請求書を発行している会社もありますが、ほとんどの場合港や倉庫での貨物取扱費用が記載され、請求書も兼ねています。

また、運賃着払い(Freight Collect)の場合は、運賃の請求額(Freight Charge)も記載されています。輸入者は、貨物の引き取り前にその諸費用を払う必要がありますので、この金額についても確認するようにしましょう。
*これらの支払いは、通関手続きを依頼しているフォワーダーに立て替え、あとで通関費用などとともに支払われることが多いのですが、初めて貿易事務をされる方は一度社内で確認してみましょう。

ちなみに、貿易の書類は英語名で言ったり日本語名で言ったりと人それぞれなのですが、A/Nも英語名の「アライバルノーティス」と言う方、略して「アライバル」と言う方、「到着案内」と言う方もいます。

これから初めて貿易事務の仕事を始める方は、みなさんにわかるように「アライバルノーティス」と正式名称を使うのもオススメです。

 

関連記事

「貿易・海外営業事務」関連記事一覧

シゴ・ラボでは、その他にも貿易取引に関する知識や実務で使える仕事術など、貿易事務の方に役立つ記事を多数ご紹介しています。他の記事もチェックしてみてくださいね。

貿易業界で働くための貿易用語チェックリスト【入門編】

貿易事務を目指す方に向けて、現場で頻繁に使われる「まずこれだけは覚えておきたい」貿易用語をebookに厳選してまとめました。さっそくダウンロードして、ぜひご活用ください。

 

参考サイト

 

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。