悩み・質問

2016/09/08

なぜコンテナ船は海上輸送の主流となったのか?

みなさん、ご機嫌よう。こんてなんじゃ。みなさんは、コンテナ船を見たことがありますかな?上の写真は、港に停泊中のコンテナ船じゃが、みなさんも港近くで海を眺めていれば、見ることができますぞ。この貨物船に積まれたコンテナには電化製品や衣類、生活雑貨、化学品など、あらゆる商品が入っており、今や貿易に欠かせない船として活躍しているんじゃが、その歴史は比較的短いものなんじゃよ。今日は、その歴史と普及した理由をひも解いていこうと思いますぞ。

コンテナ船が本格的に走行し始めたのは約50年前

貿易で使われる貨物船には、船上にクレーンが設置されているものや、船内に大きなタンクが設置されているものなど、いろいろな種類の船があるんじゃが、現在、一般的な貨物※を運ぶのに一番よく利用されているのは、貨物を専用のコンテナに詰めて運ぶコンテナ船じゃ。

※石油やLNGなどの化石燃料や、鉄鉱物など鉱産物、とうもろこしや小麦などの穀物類などは特殊な貨物として、タンカーやバルカーという専用船が利用されます。専用船で運ばれる貨物についてはこちらでもご紹介しています。

今や、世界の主要な航路で走行するコンテナ船じゃが、その歴史はさほど長くなく、コンテナ船の国際輸送サービスが本格的に始まったのは1966年のことなんじゃよ。

コンテナ船は、それからたった数十年で世界中に普及していくんじゃが、これほどまでに普及したのには、各国が利用したいと思わせるだけの理由があったからじゃ。実際、コンテナ輸送には、貿易取引の当事者である輸出者や輸入者、港湾事業者、運送業者など貿易に携わる関係者(事業者)にとってメリットがたくさんあるんじゃよ。

コンテナのサイズは世界共通だから、メリットがたくさん生まれた

まず、コンテナ輸送のメリットを生み出しているのは、「コンテナが世界共通の規格サイズである」ということが大きく影響していますぞ。

当たり前の話なんじゃが、貨物船で輸送される商品(商材)はさまざまな形状、重量のものがあるため、梱包したあと、大きさはバラバラになりますな。じゃが、たとえ梱包サイズがバラバラであっても、コンテナに詰めれば、その中身に関係なく“コンテナ自体をひとつとして”取り扱うことができますのう。しかも、コンテナのサイズは揃っているので、安定して船に積み上げることができ、たくさん貨物を運ぶことができるんじゃよ(← 港湾業者、船会社にとってのメリット)。

また、コンテナは堅牢につくられているため、コンテナの中に詰める商品の梱包はそれまでよりも簡素化できるようになり(← 輸出入者にとってのメリット)、コンテナだと雨でも屋外に置いておくことができたり、船への積み降ろしなどの荷役作業も常時行えたり、という利点もありますぞ(← 港湾業者にとってのメリット)。

さらには、コンテナ船での海上輸送が定着するとともに、他の運送業者(飛行機、貨物列車、トレーラーなど)も同規格のコンテナを運べるように仕様をあらためていったため、船からトレーラー、または、貨物列車から船など、異なる運送手段同士の移動において、コンテナ内の商品を取り出さずにそのまま運送するということが可能になったんじゃよ(← 運送業者、輸出入者にとってのメリット※)。

※運送業者は貨物の移し替えのために割いていた時間や手間が省けますし、輸出者・輸入者にとっても、貨物の積み降ろしの回数が少ない方がダメージを受けるリスクが減り、盗難事故も避けられるというメリットがあります。

コンテナ船は、各国が港湾設備に投資したからこそ普及した

コンテナ船は、先に述べたようにメリットがたくさんあるので徐々に普及していったんじゃが、その普及にはそれなりに時間を要したんじゃよ。

というのも、コンテナ船自体にはコンテナを積み降ろしするクレーンなどの設備がなく、港にガントリークレーンなどの荷役設備がなければ、コンテナを積むことも降ろすこともできないという問題があったからじゃ。

そのため、先に述べたコンテナ輸送のメリットをわかっていても、港湾設備に莫大な投資が必要であるために、設置できる国、港は限られたんじゃよ。じゃが、国際取引の増加、貨物の積み降ろし設備の機械化やシステム化が発達するとともに※、コンテナ輸送を利用する価値がどんどん高まり、コンテナ船が海上輸送の主流になり、今日にいたっておる。

※港湾設備の機械化・システム化により、荷役作業に関わる人員の削減と時間短縮が、船が港に停泊する日数も減ったため航海日数が短縮されるようになりました。

ちなみに、日本で初めてコンテナ船が利用されたのは1967年9月のこと。東京港から394個のコンテナを積んでサンフランシスコに向けて出港したのが最初ですぞ。世界でコンテナ船の国際輸送サービスが本格的に開始されたのが1966年のことじゃから、日本は世界の中でもいち早く、港湾の整備に取り組んだ国ということになりますぞ。まさに貿易にまつわる雑学じゃが、よかったら、頭のスミに入れておいていただければ嬉しいのう!

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