用語

2017/04/03

「三国間貿易」取引をするときに知っておくべき注意点

こんにちは!貿易女子の円(まどか)です。前回に引き続き「三国間貿易」についてお話していきたいと思います。「『三国間貿易』って何?仕組みを説明できますか?」では「三国間貿易」が行われる理由やその特徴についてお話しましたが、今日は「三国間貿易」取引を行うときに注意すべきこと(特に商品の輸出者や売主が注意すべきこと)をご紹介しますね。では、早速はじめましょう!

仲介者の販売価格には輸出者の売値(元値)にマージンがプラスされている

先週もお話しましたが「三国間貿易」は、一般的に仲介者が輸出者(Shipper)と輸入者(Consignee)のあいだに立ち、三国間で取引するケースを指します。

・仲介者(A社)…輸出者(B社)と輸入者(C社)の両方と売買契約を結ぶ
・輸出者(B社)…商品は輸入者(C社)に送り、商品代金は売主(A社)から受け取る
・輸入者(C社)…商品は輸出者(B社)から受け取り、支払いは売主(A社)に行う。

※通常、仲介者は輸出者の商品を第三者に販売できる代理店契約を結んでいることが多い。

このように、3社それぞれが、他の2社と何らかの接点を持って取引を行うのが一般的な「三国間貿易」です。

※「三国間貿易」という言葉は貿易業界ではよく使われているのですが、法律用語では仲介貿易といいます。

「三国間貿易」取引を行う際、もっとも注意深く立ち回らなければいけないのが、仲介者(この取引における商品の売主)です。なぜなら、仲介者の買主への販売価格は輸出者の売値(元値)にマージン(手数料)がプラスされているからです。

マージンがプラスされていること自体は「三国間貿易」の特徴なので、三者とも理解していることなのですが、仲介者は買主(=輸入者)に輸出者との取引価格を知られると、自分たちがどれくらい手数料をとっているのかが丸わかりになるので、その後の営業に差し支えるのです。

極端な例になりますが、仮に仲介者が買主(=輸入者)に3,000円で販売している商品が、輸出者から1,000円で購入しているとしたら、買主はどう思うでしょうか?

おそらく買主は、商品を横流ししているだけなのに仲介者は手数料を取り過ぎだと思うでしょう。そして、今後は仲介者から購入せずに輸出者と直接取引できる道を探るでしょう。

今日のようなインターネット社会では、商品の一般的な相場を調べることができるので、元値の200%にもなるマージンを乗せて販売するようなことはまず起きない話ですが、買主は少なからず元値を気にしているので、仲介者は自分たちの輸出者との取引価格が公にならないように注意する必要があるのです。

仲介者と輸出者はインボイスの取り扱いに注意しよう!

貿易取引で流通する船積書類のなかで価格が記載されている書類はインボイスです。

「三国間貿易」ではインボイスは2枚流通しますが、1枚は輸出者(商品の荷送人)から仲介者(商品の売主)へのインボイス(X)。もう1枚は、仲介者から輸入者(商品の荷受人・買主)へ発行されるインボイス(Y)です。

※輸出者は、自社の輸出通関の際に必要な書類として、かつ仲介者への請求書としてインボイス(X)を発行します。また仲介者は輸入者の輸入通関に必要な書類として、かつ輸入者への請求書としてインボイス(Y)を発行します。

先ほどお話した“買主に元値がバレないように”するためには、輸出者や仲介者はインボイス(X)を買主の手に渡らないように注意しなければなりません。

そのため、通常の「三国間貿易」では、仲介者は輸出者に対して船積書類を買主に送らないように促し、書類を入手したら、輸出者が発行したインボイス(X)を抜き取り、自身が作成したインボイス(Y)への差し替えを行います。

この作業は「三国間貿易」取引の実務における最重要ポイントで、仲介者はもちろんのこと、輸出者の立場にある貿易事務の方も、インボイスが持つ役割をしっかり認識して書類を取り扱うことがスムーズな取引につながります。

人材のプロ「パソナ」が運営する 研修・キャリアコンサルティング

あなたの希望のお仕事がきっとみつかる! 「パソナJOBサーチ」
地域、職種、働き方などの
様々な条件でお仕事を検索

派遣スタッフ満足度 クチコミ1位! 派遣のお仕事探しならパソナ
まずは1分!カンタンWEB登録

新着記事からセミナー情報まで! お仕事で役立つ
最新情報をお届けする
シゴラボ メールマガジン

実績40年以上の築かれた信頼 商社・メーカー・物流
あなたのキャリアを活かす
貿易のお仕事

他の職種や働き方も見てみる

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお助けサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。