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2015/04/09

【資格】英文経理の入門編!BATIC(国際会計検定)「Subject1」の勉強法

著者: パソナ キャリアコーチ(経理担当)

【資格】英文経理の入門編!BATIC(国際会計検定)「Subject1」の勉強法

英文経理・英文会計の資格といえば、IFRS検定のほかにも、もうひとつ有名なものがあります。BATIC(国際会計検定)と呼ばれる検定です。今回はBATICの勉強法についてお話をしていきましょう。

BATICとは?

まずは、BATICの概要を簡単におさらいしておきましょう。

BATICは、IFRS検定と同様に、英文会計資格のひとつでございます。東京商工会議所の主催で2001年から始まったもので、日本ではIFRS検定よりも知名度が高いため、外資系企業などへの転職で有利になる資格です。

資格試験は、1000点満点。基本となる「Subject1(英文簿記)」に400点、応用の「Sbject2(国際会計理論)」に600点がそれぞれ振り分けられています。

まずは、BATIC(Subject1)を攻略しよう

BATICは、知識・スキルレベルに応じて、下記の4つのランクに分けられます。試験で獲得した点数によって、資格のランクが変わるのです。

コントローラー(Controller):880点~1000点

・国際会計理論とIFRSを理解し、国際的基準での財務諸表の作成・分析や、国内基準からIFRSへの変換ができる。
・会計方針の策定や会計手続きができる。

アカウンティングマネジャーレベル(Accounting Manager):700点~879点

・国際会計理論とIFRSの基礎を理解している。
・月次・年次の会計報告ができる。
・決算修正仕訳、精算表、基本的な財務諸表の作成ができる。

アカウンタント(Accountant):320~699点

・英文での会計帳簿の記帳や管理ができる。
・ブックキーパー(Bookkeeper)に対する指示出しを行える。

ブックキーパーレベル(Bookkeeper Level):200~319点

・基本的な会計取引について、英語で理解できる。

※参照元:東京商工会議所『BATIC(国際会計検定) スコアと称号

なお、「Subject1(英文簿記)」と「Sbject2(国際会計理論)」に分かれているBATICですが、高難易度のSubject2は、レベルに応じて任意で受けられます。

そのため、Subject1のみ受験する場合は400点が最高点ということになります。ただし、一番下の「ブックキーパー」は200点以上獲得で合格、その上の「アカウンタント」は320点以上獲得で合格になるので、Subject1のみの受験でも4段階のうち2段階目のレベルまでは到達できるのです。

そこで今回は、「Subject1を攻略し、アカウンタントレベルを取得するための勉強方法」について以下でご紹介していきたいと思います。

スキルレベル別の「Subject1」勉強法を伝授!

1.簿記の知識も英語の知識もない場合

この場合は、まず会計の仕組みから勉強する必要があります。
以下の手順で勉強を進めましょう。

1.簿記3級を取得

簿記3級の勉強から初めて、できれば資格を取得してしまうのがおすすめです。通常、3ヶ月程度の勉強で十分合格可能ですよ。

2.BATICの過去問題集を「読む」

英語の問題と日本語の回答・解説を読み比べながら、出題レベルを理解します。いきなり解こうとするのではなく、読んで慣れるところから始めましょう。

3.英語の会計用語を覚える

「2」で分からなかった英単語を覚えましょう。学生時代に行ったように、単語帳などを作るといいでしょう。

4.過去問題集を「解く」

問題レベルと英単語が分かれば、英語の問題文をすべて理解できなくても回答することができるようになります。繰り返し解いて、知識をつけていきましょう。

2.簿記3級以上の知識があるが、英語の知識はない

この場合は、「簿記の知識も英語の知識もない場合」の2~4のステップを繰り返せばOKです。

3.簿記の知識はないが、英語の知識はある

この場合は、簿記3級を取得しなければならないのはもちろんですが、英語ができるからといって、「3」の「英語の会計用語を覚える」の工程を飛ばせるわけではありません。会計用語は専門性の高い単語ばかりですので、日常会話ができても分からない場合がほとんどでしょう。

基本的には、「簿記の知識も英語の知識もない場合」と同じ工程を踏みながら勉強するのがおすすめです。

BATICはIFRSの勉強にもなる!

英文経理・英文会計の資格であるBATIC。
IFRS検定も年々需要が高まってきていますが、検定の知名度としては、BATICも引けを取らず、転職において有利となることは間違いないでしょう。

またBATICでは、IFRS(国際会計基準)に関する問題も、多く出題されるようになってきています。

つまり、BATICの資格取得を目指すことで、IFRSの勉強にもなるのです。グローバルに対応できる人材を目指している方にとっては、学ぶ価値のあるおすすめの資格ですよ!

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